イタリア土地登記制度の概要
イタリアCatasto
イタリアでは、Catasto (Cadaster)が 土地登記簿であり、国土の大半の不動産に関する図面、国勢調査および行政データが登録されている 1。Catasto は2つの部分に分かれており、一方は 都市部の不動産を、もう一方は 農村部の土地をカバーしている。Catasto は主に 税務目的で使用される。
時間の経過とともに、ほとんどの紙の記録はデジタル形式に変換され、更新は電子的に行われるようになった。歴史的に、Catasto の記録の維持管理には多くの不満が残されており、これは他の地域でもよく見られる問題である。デジタル化が進むにつれ、Catasto データの質と鮮度を大幅に向上させることを目的に、様々な法律が制定された。
証書・権利・先取特権登録簿
には、不動産の所有権に関する情報が登録されている。 banca dati ipotecaria抵当権の先取特権や所有権に関するその他の制限を含め、誰が不動産に対する法的権利を持っているか、持っていたかを示す、不動産 所有権に関する情報が含まれている。少々紛らわしいことに、この登記簿はしばしば一連の別称で呼ばれる：
- registri immobiliari - これは、全国で手動の登記簿が別々に管理されていたことに由来する。
- conservatoria dei registri immobiliari - 所有権記録の旧管理者であり、現在は廃止された「不動産公示」の一部である。Agenzia del Territorio.
- pubblicità immobiliare - "不動産公示 "はデータベースの機能であり、現在の記録管理者である税務当局、Agenzia delle Entrate （内国歳入庁／国税庁）がよく使う用語である。
注： ipotecaria という言葉から、抵当権の先取特権という言葉を思い浮かべるかもしれないが、この場合、その意味はより広範であり、財産の権利と制限の範囲をカバーしている。多くの人は、banca dati ipotecaria を抵当権のデータベースと訳しているが、これは大きな間違いである。
ヒント： Catasto 記録システムには不動産所有権情報が含まれているが、所有権を証明するものではない（probatorio ）。間違った場所を見ないように！
今日、両登録はAgenzia delle Entrate 、より良いデータの完全性と質を確保するための継続的な努力の一環として維持されている。町や市もまた、Catasto の記録を管理する役割を担っている。2010年7月1日以降、不動産の所有者は、Catasto の書類 （間取り図や地積図を含む）が、その不動産の実際の現状を反映していることを、クロージング／完了時に宣言しなければなりません。
ヒント：買い手は、 建築許可と税務署のコンプライアンスを確認する宣誓技術報告書を要求することを検討すべきである。これは、トスカーナ州（ルッカ県を除く）とエミリア・ロマーニャ州の一部では標準的な慣行となっています。
現在、不動産登記簿は2つに分かれているため、購入者は、 購入する不動産と、その不動産に対する 法的権利を持つ人の両方を確認するために、2つの別々の記録を要求する必要があります：
- visura ipotecaria 、先取特権やその他の制限を含む 不動産の所有権記録です。過去20年間の履歴を含む記録を入手することが重要です。
- visura catastale とは、土地登記簿の文書のことで、不動産の管理上の識別子、税務上の評価額（rendita catastale ）、不動産のサイズと図面（平面図または敷地図）が記載されている。
所有者は、関心のある不動産の visure を 無料でダウンロードすることができます。
弊社では、お客様が所有されていると思われる イタリア不動産の所有権調査サービスを提供しております。販売プロセスに関するご質問や、バイヤーズエージェント （物件探し）としてイタリアでの不動産購入のお手伝いをご希望の場合は、ご遠慮なくお問い合わせください。
脚注
¹この議論は、以前オーストリア・ハンガリー帝国の一部であったイタリアの地域、多かれ少なかれトレント、ボルツァーノ、トリエステ、ゴリツィアを除外しています。これらの州およびウディネ、ブレシア、ベッルーノ、ヴィチェンツァのいくつかの隣接する町では、Catasto は所有権も証明する単一のデータベースである。
❖ ❖ ❖
上記は一般的なガイダンスとして提供されており、保証はありません。書かれた後に変更が発生した可能性があります。不動産を購入する前に、あなたの特定の状況について適切な資格のある専門家に相談してください。
著者について
ショーン・マイケル・カルロスはアメリカのロードアイランド州で育つ。アメリカ、イギリス、ドイツで学んだ後、イタリアに定住し、25年以上、3つの異なる地域に住んでいます。
ショーンはイタリアで10年以上の経験を持つ不動産業者であり、イタリアでの不動産売買をお考えの方はぜひご連絡ください。
3
